鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンターの出口敏也さんに五島列島に10月初旬にやってくるハチクマの話をお聞きしました。ハチクマを知っていまするか。タカの一種。めったに見れないのが大きな特徴です。この鳥は秋の渡りの時期に、五島列島に集結し、この島を経由して、東シナ海を超えて大陸へと渡る。五島列島はハチクマの通過地点であり、10月上旬になると全国から観察者が訪れることで有名です。久賀島折り紙展望台や福江島の大瀬崎灯台が撮影スポットです。
ハチクマはアジア東部の温帯地域から亜寒帯地域に広く分布します。ロシア、中国、インド、東南アジアを自由に往来します。鳥は自由でいいですね。日本には夏にやって来て、九州北部で繁殖し、五島列島を経て大陸に渡り、そこから南下するのだそうだ。コースが決まっているのも驚きです。
バードウォッチングをやったことがない筆者ではありますが、たまには望遠鏡を片手に観察ポイントに訪れてみたいものです。大瀬崎観察日記を見ていると真っ赤に染まる朝焼けが美しく、冷たい空気の中で飲むコーヒーがうまそうです。鳥が舞う姿を見るために準備する。そんな生活の豊かさが五島列島にあるのでしょう。
出口敏也さんは1999年に生まれ故郷の五島市にUターンして鐙瀬ビジターセンターに勤めています。ホームページの大瀬崎観察日記を運営し、ハチクマの姿を伝えています。このサイトの写真は出口さんの了解を得て転載させていただきました。
大瀬崎観察日記 https://blog.goo.ne.jp/fukueyatyohati
折り紙展望台からの眺望(久賀島)
10月11日 天候:快晴のち晴れ
朝から北〜北東の風です。これだと島山島からの飛び立ちばかりで遠くの点々ハチクマかな、と思いましたが、大瀬山周辺も結構飛んでくれました。この時期には珍しく渡り数は77羽と多かったです。(大瀬崎観察日記より)
今日の朝日(大瀬崎観察日記より)
朝日を受けて真っ赤っかのハチクマ幼鳥 玉之浦町大瀬山(大瀬崎観察日記より)
期間限定大瀬山名物ハチクマコーヒー このコーヒーをいれはじめるとハチクマが飛ぶとか!?(大瀬崎観察日記より)
大瀬崎観察日記でハチクマを追う出口敏也さんと居酒屋で盛り上がる。
writer : 「久賀島Life」編集長 斉藤俊幸