大野大椿周辺の草刈り

令和6年2月13日、久賀島大野の大椿周辺の草刈りが公民館の方がたによって実施されました。
久賀島にはヤブツバキ原生林が複数個所残っています。果実を絞ってとる久賀島の椿油は高品質で、島の産物として珍重されました。そのため久賀島のいたるところに生育するヤブツバキは大規模な伐採が禁じられてきました。現在も果実採取の日を決めるなど、島民はヤブツバキを大切に継承しています。
久賀島を象徴するヤブツバキの中でも島内最大の大きさを誇るのが「大野大椿」です。
根周りが2m19cmあります。
年に1回、「五島椿まつり」の開催前に大椿周辺の草刈りは行われます。草刈り機で椿の木を傷つけないよう配慮しながら作業が進められます。大椿の周りの藪を払うと、石垣が現れました。かつては石垣の上には畑や小屋があったようです。
藪がきれいに払われて、草刈り後は堂々とした大椿の全体を観察できるようになりました。大きな樹木は、近づくだけでも癒しの効果がありますね。これから椿の花の見ごろを迎えます。久賀島を訪れた際には、島中に咲くヤブツバキの花と大野大椿を是非ご覧ください。
最後の写真は、大野の棚田のかつての様子です。現在は人口減少などで耕作放棄地が増えていますが、美しい棚田が広がっていた頃の風景です。

写真&資料:久賀公民館 塩脇主事・坂谷伸子様 提供